志望校はフィーリングでなんとなく決めてはいけません。
なぜなら、センター試験の結果が分かってから行きたい大学に願書を出すからです。
つまり、まだセンター試験を受けていない段階でいくら志望校を決めたとしても
いざ、センター試験の結果によって志望校が変わることがよくあるんです。
おそらく今は絶対この大学にしかいかないんだ!、意気込んでいても、いざセンター試験が終わってその結果が悪いと、もうどこでもいいからいけそうな大学に行こう、と思うものです。
そこで、急に湧いて出てきた大学の赤本(過去問集)を購入しても、おそらく対策が間に合わないと思います。センター試験後の大学の合格判定や、偏差値上では合格できそうでも実際に受けてみると落ちたなんてことはよくあるはずです。そういう人は、大学を偏差値やセンター試験で必要な点数でしか見ていないので「運が悪かった。変な問題がばっかりだった!」などと言い訳をするのです。運が悪いもなにも、落ちて当然なんです。むしろそんなお粗末な対策で合格する人が運がいいだけなんです。
じゃあ、今志望校を決めたって意味ないじゃないかと思うかもしれません。でも、そうじゃないのです。センター試験の結果を仮定して志望校を決めればいいのです。
例えば、国語が苦手とします。すると、センター本番では間違いなく国語で高得点は取れません。
ならば、あえて最初から国語の配点がそこまで大きくない大学を志望校にすればいいのです。
例えば、
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国語 |
数学 |
理科 |
社会 |
英語 |
合計 |
A大学 |
300 |
200 |
150 |
50 |
200 |
900 |
B大学 |
100 |
200 |
200 |
100 |
300 |
900 |
だとします。そして、実際にセンター試験で国語130/200、数学170/200、理科180/200、社会90/100、英語180/200取れたとします。745/900点ですので、医学部を狙うには少し不安な得点ですね。ここで、もしA大学とB大学を受けるとして比較すると、
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国語 |
数学 |
理科 |
社会 |
英語 |
合計 |
A大学 |
195/300 |
170/200 |
135/150 |
45/50 |
180/200 |
725/900 |
B大学 |
65/100 |
170/200 |
180/200 |
90/100 |
270/300 |
775/900 |
その差はなんと50点。同じ実力でも、受ける大学によって50点も開きが出るのです。
しかし、個別試験がありますから、センター試験後急にB大学を受けてもB大学を目指してきた受験生には勝てません。
だからこそ、最初から想定しておくのです。国語が悪かったらこの大学、国語がよかったらこの大学、全体的に得点が低かったらこの大学、高得点が出たならこの大学を受けるという風にさまざまな場合を想定で志望校を決めるのです。
僕は10通りの場合を想定しました。10個の受けるかもしれない大学を決めたのです。
このとき、僕は代ゼミのデータリサーチを使いました。現役のときに学校から配られたものです。また、受験の必須科目や配点の情報は変更されます。だから、僕は代ゼミの公式サイトを見て、最新情報を手に入れていました。
そして、問題の傾向を確認します。東進ハイスクールの公式サイトを見れば、ほとんど全ての大学の過去問を見ることができます。そこで、10個の志望大学の過去問を確認しました。
そして、過去問の難易度別に10個の志望大学を分けました。もちろん教科ごとにです。
第一志望校は、問題の難易度、偏差値の高い大学をあえて設定しました。なぜなら、やや高めの大学を第一志望校にすることで、第二志望校以下の大学なら行けそうだという状況を作りたかったのです。つまり、第二志望校が本命となります。また、夏になったらこれら10個の志望大学の赤本(過去問題集)を解いていきます。
塾に通っていた時は、塾の先生にそういうことは全部任せていた気がします。
でも、塾の先生って案外、そういう最新の受験情報には疎いんです。
たいてい、彼らのいうことはデタラメだったり一般論に過ぎないことばかりです。
自分が受験をするのだから、大学受験情報も自分で仕入れましょう。
人任せにはできないほど大切なことですから。
そして、志望大学を決めるのにもう一つ重要な点があります。
期待を抱きすぎないことです。あと11ヶ月で伸びる学力なんてたかが知れています。
僕の場合だとセンター試験が現役時が726/900、一浪時で787/900です。
記述模試の偏差値でいうと現役時が平均で58、一浪時で70です。
大成功してもこれくらいの伸びです。ですから東京大学理科三類(医学科)だとか
合格に遠く及ばないところは避けるべきです。
全国探せば、比較的入りやすい医学部が存在します。そこを目標のメインとしましょう。
とにかく、どうしても地元の大学がいいだとか、こっちのほうがかっこいいとか、そんなくだらない理由で決めないでください。入念に想定して、過去問をしっかり見て、自分の手がギリギリ届きそうなレベルの大学を選び出すことが大切です。
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