僕は現役の時、ある国立大学を受けましたが、その結果を見るまでもなく、不合格だろうと思っていました。だからこそ、その大学受験遠征から帰ってきてまずやったことは、
勉強でした。
後期試験もあったのですが、後期は倍率が高かったので受ける気はありませんでしたし、実際に受験はしませんでした。
浪人を覚悟したわけです。
僕は現役のとき、塾に通っていました。そのとき、
コンビニで楽しそうに声をあげて笑う浪人生を見て、僕は絶対こんな奴らのようになっちゃいけない、と思っていました。だからこそ、絶対浪人できない、と。他にも家の事情がありました。我が家は母子家庭のため、収入が極端に少なかったのです。浪人するお金なんてない、絶対に現役で合格するんだ・・・!そう思っていました。
浪人生に対して、あるいは、浪人に対してネガティブな印象を持つ人は結構多いと思います。
浪人するくらいなら、滑り止めの大学に行く!なんて人の方が多いんじゃないかと思うんです。
でもちょっと待ってほしい。
「どこの大学に行くか」というのは一生を左右する選択だということをきちんとわかっていますか?人生の長いスパンの中で浪人期間というのは極々短い期間なんです。浪人という選択肢をはなから受け付けず、現役にこだわるのってもったいないと思いませんか?
多くの現役生が浪人をありえないものと認識していると思います。これを僕は
現役病と名づけたい。僕も現役病にかかっていました。特に医学部の受験に関して言えば、現役で合格する方が少数派なわけですから、浪人をありえないものと捉えるのは間違っています。
もし、あなたが今現役の受験生で、第一志望に合格できず、滑り止めの大学に行こうと考えているのなら、是非、浪人するという選択肢を十分に考慮してほしい。考慮した上で滑り止めの大学に行くなら自分も納得できるでしょう。
現役病にかかっていた僕ですが、後がなくなってようやく浪人を決意できたのです。というより、潜在的には浪人したかったのかもしれません。現役生はとにかく時間がない。学校に通って、部活をやって、塾に通って、課題をこなして、と実に大きく時間に制約があるのです。僕は現役の受験では、理系のくせに数ⅢCがほとんど手つかずのままでした。こんな中途半端で受験生活を終わらしたくはない。自分が納得できるまで勉強したい。そう思ったからの浪人という選択だったのです。